【本の紹介】「人生は攻略できる」橘玲(著)その1

人生は攻略できる

「人生に必勝法があれば、次から次に襲いかかってくる難題をクリアできるのに、、、」
「人生に必勝法があれば、仕事もプライベートも自分の思う通りなるし、らくな人生なのに、、、」
「確実にお金を増やす必勝法があれば、、、」
「そんな必勝法が書かれた攻略本はあれば、、、」

そんな都合の良い人生の必勝法が書かれた攻略本があったらいいですね。
ベストセラー間違いなしです。
日本の社会問題となっている鬱病や自殺者も激減するでしょう。
本書も人生の必勝法が書いてあり、その通りにやれば人生を簡単に攻略できる、という本ではありません。
ただし、知っていれば人生にとって、かなり有利になる情報がたくさん詰め込まれています。

本書は、著者がこれまでに何冊か書いた人生設計に関する書籍について、若者向けにまとめたものです。
著者の書いた本を何冊か読んでいる人からすると、目新しい話はないかもしれませんが、読んだことのない人は入門編として最初に読むのに適しているように思います。
前半が「世界編」、後半が「攻略編」と2つのパートにわかれています。

まずは、本編の「世界編」「攻略編」の話の前に、「はじめに 人生は「攻略」できる」に書かれていることを紹介します。

著者は、人生に必勝法はないけれど、ゲームと同じように、「こうした方がいいこと」と「やってはいけないこと」があり、それを知っているかどうかで大きな格差が生じると述べています。

人生というゲームを進める上で、まず知っておかないといけない重要なことがあります。
それは、これまで人生ゲームの約束事とされていたことが、世界的に大きく変わろうとしていることです。
「一生懸命勉強しいい大学に入り、大きな会社に就職して定年退職までこつこつ働く」とか、「そういう男性と結婚して専業主婦になる」という、過去の必勝法はまったく役にたたなくなってしまいました。
その理由は、テクノロジーがとんでもなく進歩したからです。

人生というゲームのゴールは幸福になることです。
人によって幸福の定義は異なるでしょうが、著者はほとんどの人が同意する幸福の定義として、それを２つにまとめています。

①好きなことを夢中でやって、今が楽しい

②あとから振り返って「幸福だった」と思える

(好きなことに夢中になるのが「やりがい」で、それが積み重なると「生きがい」になり、それをあとから振り返って「幸福な人生」だと思うのです。)

著者はこの「幸福な人生」には3つの土台が必要であり、それは

①お金(金融資本)

②仕事(人的資本)

③愛情・友情(社会資本)

で、幸福はこの3つの土台(資本)の上につくられると述べています。

本書に書かれていることは、「幸福になる方法」ではなく、「幸福のための土台の作り方」です。
そこで「幸福の土台」を手に入れるために必要なのが、新しいルールを理解し、大事なところで正しい選択することです。
これで人生は「攻略」できると述べられています。

その2では、「世界編」で参考になったことを紹介させていただきます。

おしまい