サラリーマンのあしあと

40代前半のサラリーマンが幸せな人生を模索してます

【本の紹介】「中国古典からもらった不思議な力」北尾吉孝(著)

中国古典からもらった「不思議な力」

中国古典からもらった「不思議な力」


著者の北尾吉孝氏はSBIホールディングス代表取締役社長CEOで、SBIグループの創業者です。
ケンブリッジ大学卒業後、野村證券に入社します。
野村證券ソフトバンクの株式公開を担当した際に、孫正義と出会いスカウトされ、ソフトバンクの常務取締役となります。
そして、SBIを立ち上げトップとして手腕を発揮しまします。


北尾吉孝氏といえば、2005年春のライブドアによるニッポン放送買収に対するホワイトナイトとして登場したことで一般人にも知名度が上がりました。
ホワイトナイトとして登場し、マスコミを集めて記者会見を行います。

当時、北尾吉孝氏が大物感を存分に漂わせながら記者会見で持論をまくし立てる姿を見て、世の中にはまだ見ぬすごい人がいるもんだなって強く感じたものです。


本書は2005年夏に出版された本で、出版されるとすぐに購入し読みました。


今回は、最初に読んでから15年近く経った本書を、最近また読む機会がありましたので感想も含め参考になったことを紹介させていただきます。



【「ヒューマン・ネイチャー・ダズ・ノット・チェンジ」という、バートランド・ラッセルの言葉がある。これは、人間性とは太古の昔から今日まで変わりはないし、今後もかわらないということです。】



今は一昔前と比べてテクノロジーが発達し、とても便利で生活の質もあがり、着るものもよくなりました。
医療の発達や健康的な食事のおかげで寿命も長くなり、高齢化もどんどん進んでいます。
また、核家族や単身者が増えたり、地域のつながりや近所付き合いが減ったりと人間関係が希薄化しています。
でも、人間はいつの時代も同じ人間であり、人間性が大きく変わることはないです。

だからこそ、中国古典のような昔の摂理や真理が、今を生きる人たちにも人生のヒントを与えてくれるのだと思います。

著者は今後も人間性は変わらないと述べています。
それであれば中国古典のような昔の摂理や真理を学ぶことは、人生100年時代を生きていく上でとても有効なノウハウになると思います。



【「天を楽しみ、命を知る、故に憂えず」
これは『易経』の言葉ですが、失意のときには、天命とあきらめ、甘んじてこれを受けるということです。】



人生はうまくいかないことがたくさんあります。
僕はうまくいかないことが続けば、ネガティブになり自己嫌悪に陥りがちです。

著者は天の命だと悟れば安んずることができ、それを楽しむようになれば憂えることがなくなると述べています。



【「吉孝、『人の命は棺蓋うて後に定む』だ」
人の真価というのは、棺桶に入って初めてわかる。棺に入って初めて問われるものだ。】



これは、著者が医学部の入学試験に落ちて家に帰ってきたとき、父が新幹線の駅に迎えに来てくれて言われた言葉です。

「終わりよければすべてよし」という言葉もありますが、人は死ぬときに「人生を全うした」「幸せだった」と思うことができればとてもすばらしい人生だったとなりますよね、たぶんですが。
今がうまくいってなくても、これから人生が上向くよう頑張れば良いのであって、挫折を乗り超え幸福をつかめば満足いく人生だったとなるのだと思います。
人生は成功するまで決して諦めたらいけない、成功するまで続ければ良いのです。



【「どんなことが起こっても、命までとられることはない」と思うことです。生きている限りはなんとかなるだろう、と考える。】



命までとられない、生きていればどうにかなるのでしょう。
人生では取り返しがつかないような災難に巻き込まれることもありますが、よっぽどの事態でなければ最後はどうにかなると考えた方がよさそうです。





まだいくつか参考になったことがあったのですが、きりがないのでこのくらいにしておきます。



北尾吉孝氏は仕事でストレスを感じたことがないらしいです。
それが事実かどうかは別として、物事がうまくいかなかったり問題が起こっても、「天命」であるから仕方がない「命まではとられない」し「最後はどうにかなる」だろう、と考えればポジティブになれます。
そして、長い人生で棺桶に入るときに「幸せな人生だった」となれば良いのだと思います。

「終わりよければすべてよし」です。





おしまい