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【本の紹介】『学校で教えてくれない「分かりやすい説明」のルール』小暮太一(著)その1

学校で教えてくれない「分かりやすい説明」のルール (光文社新書)

学校で教えてくれない「分かりやすい説明」のルール (光文社新書)


今まで説明のルールについて、学校で教育を受けたことはありません。
社会人になれば、仕事で人に説明する場面が増えるため、自己啓発としてハウツー本を読んだり、説明の上手い人を観察したりしてきました。

年を取るにつれて、スキルが上達するかと思いきや、そんなことはありません。
上司に報告内容を理解してもらえなかったり、経験の浅い人への指導でも大事なことが伝わっていなかったりしています。


そこで手にしたのが本書です。
本書は「説明のルール」について書かれた本だけあって、著者はとても分かりやすく「説明のルール」を説明しています。



著者は【はじめに】で、分かりやすく説明する力は、生まれ持った能力というより、トレーニングで身につくものだと述べています。

そして、まずは以下の2点を強調しています。

①「分かりやすく説明する」とは、一種の技術で、後天的に身につけることができること。

②「分かりやすい説明」は、文章の書き方/話し方・プレゼンテーションのスキルとは違うこと。




「分かりやすく説明するために必要なものとは何か?」
著者はそれを考える前提として認識しておくべきことがあると述べています。


それは、分かりやすいかどうかを決めるのは、相手(聞き手)であり自分ではないということです。


当たり前のように感じますが、このことを正しく認識している人は少ないかもしれないです。
理解できないのは相手(聞き手)に問題があると考える人は多いです。



分かりやすいかどうかは相手(聞き手)が決めているということを前提として、「分かりやすく説明するために必要なものとは何か?」というと以下の2点だということです。


①相手に理解してもらいたいと思う意識

②相手に合わせて表現を変えること


自分の伝えたいことが伝わっているか、どう思われているか、を常に意識する必要があるということです。


著者は「説明を理解してもらえないのは自分の責任ということを自覚する」ことをとても重要なことだとしています。



それでは、本書を読んで参考になったことを紹介させていただきます。



【「目下の話題が何についてのことなのか」というテーマが見えていないと理解がすすまない】



テーマが分からなければ、説明も分かりません。
ニュース番組では、はじめに「出来事の概略」、次に「出来事の詳細」と続きます。
まずは概略を知ることで、どんな出来事かをつかんでおかないと、詳しい説明をきいても理解できないのです。



【「説明が論理的でなくなってしまう」のは、説明者が論理的思考をできないからでなく、単純に「説明するべきものを省略しているから」です。】



論理が分からなければ、説明は分かりません。
ただし、論理的な説明ができていないのではなく、説明が省略されているからだということです。
途中を端折りすぎると、説明のつながりがなく一貫性に欠けるのは確かです。



【「分からない」には2種類あることが分かります。ひとつは、「知らないから分からない」、もうひとつは「理解できないから分からない」です。】


「知らないから分からない」は、単純に知らないだけなので、その情報を提供してあげれぱ良いだけです。
しかし、「理解できないから分からない」は、情報提供だけではなく、背景や論理を含めて説明をする必要があります。
この2つの「わからない」を混同してしまうと、本当は情報提供ではなく、論理の説明をしないといけないのに、見落としてしまうかもしれないのです。



今日はこのくらいにして、続きはその2で説明させていただきます。




おしまい